山スキー

 
 山スキーヤーにはこだわり派も多く登山靴を頑固に使っている人もいる。私も最初は登山靴を使っていたが現在は兼用靴を使っている。歩き易さを取るか、滑り易さを取るかの問題のようである。またスキー板も短いカーブスキーに移ってきているようである。私のこだわりは尻革だけである。
 

 スキー板  :フィッシャー ウルトラエア 190cm
 ビンディング:ジルブレッタ404
 シール   :モンタナ モヘアコンビ
 ストック  :レキ 2本繋ぎ
 ツアー靴  :ダハシュタイン
 
 
 
 

尾瀬燧ヶ岳(福島県南会津郡檜枝岐村)
尾瀬燧裏林道(福島県南会津郡檜枝岐村)
北八ヶ岳(長野県茅野市、南佐久郡八千穂村)
会津駒ヶ岳(福島県南会津郡檜枝岐村)

 

尾瀬燧ヶ岳(福島県南会津郡檜枝岐村)

 七入から御池までの国道352号が開通するのは毎年4月末頃である。1996年の大雪の時には除雪が終了していなくブルトーザと除雪車が止まっていて道路上に駐車して登山した。この時は道路脇の雪は2メートル以上あった。除雪されている場合は御池の駐車場に駐車する。1999年よりこの駐車場は有料となり、何日留めても料金は1000円である。この時期は御池から沼山峠への道は除雪中で通行不可である。御池から先の国道も除雪がされていない。

 駐車場南側より雪の斜面に取り付き登り始める。最初は常緑樹の多い軟斜面であるが徐々に急になりブナの大木が見られ斜面をひたすら登れば広沢田代に着く。私はこの辺でカモシカに会ったことがある。ここはほぼ平らで500メートルほど先には急斜面が待っている。この斜面には途中テラスがありこれらを登りきると視界が開け遙か正面に頂上が望める。ここの登りは最後が急になりシールでは直登は不可能である。ルートを選びながらジグザグに登る。登ってきたコースを振り返ると大杉岳その先に会津駒ヶ岳が望める。これより一旦下ると熊沢田代に着く。
 熊沢田代の雪原をぬけ樹林帯に入り登りにかかる。ルートは右斜面、左斜面とも大した違いはない。右ルートを直登すると樹林帯を抜けすり鉢状の谷を上り詰めて頂上に達する。左ルートは樹林帯を抜けると大斜面となり直登すれば頂上である。頂上からは尾瀬沼、尾瀬ヶ原、至仏山が眼下に見晴らせる。
 
 このコースは4,5月の雪のある時にはスキー登山が8,9割を占めている。最初からスキーを背負って昇る人、スノーボードを背負っている人にも会いました。圧巻はパラセーリングを楽しむ人で頂上直下からの飛行には圧倒された。

 コース時間
 御池駐車場−(1時間)−広沢田代−(1時間)−熊沢田代−(2時間)−頂上
 
 

 熊沢田代から見た燧ヶ岳
燧ヶ岳から見た尾瀬ヶ原と至仏山 

 

尾瀬燧裏林道(福島県南会津郡檜枝岐村)

 御池駐車場を真っ直ぐ通り抜け登山道に入る。すぐに御池田代に出る。この雪原の左手を通り登りにかかる。この斜面を登りきると小さな雪原に出て、さらに登ると大雪原の上田代となる。ここから遙か先に平ヶ岳が望め、正面には燧ヶ岳の頂上が見える。上田代を抜けルートを右に取り、入深沢を越えると横田代に出る。さらに進みノメリ田代を抜け出戸深沢を越えると下りとなる。ここまでは常緑樹が多くこれからはブナ林となり春先は明るく快適である。
 途中天神田代で右に渋沢温泉小屋への道を分けシボ沢を越える。この沢は頂上直下からのガレ沢で手すりのない細い橋が架かっていたが、1996年頃その脇に山の中としては不釣り合いな鋼鉄製の吊り橋が架かった。雪の多い時には沢は雪に埋まっておりそのまま沢を横断できる。しばらく行くと冬道との分岐となり、左手の冬道を進めば見晴らしに直接に通じる。夏道を進めば温泉小屋へ通じる。この辺りから先は鹿の糞が多く見られ、鳴き声も時々聞こえる。
 冬道はブナの林の中を燧ヶ岳の裾野を回るように通じている。木々の間に山小屋の屋根が見え林が切れると見晴らしである。雪の少ない時にはこのルートを取った方が沢を渡りやすいようである。
 
 五月の連休といっても雪深い山の中である。観光客も少なく静かな尾瀬を楽しむことが出来る。しかし山小屋には従業員が入りハイシーズンへの準備が始まっている。ぼっかさんが荷揚げをし、屋根には布団干し、小屋の脇では雪かきが行われている。

 コース時間
 御池駐車場−(30分)−上田代−(1時間)−シボ沢−(2.5時間)−見晴
 
 

 上田代から見た燧ヶ岳
見晴に通じる冬道 

 

北八ヶ岳(長野県茅野市、南佐久郡八千穂村)

 このコースは毎年練習用に使っている。ピラタスロープウエイは9時始発ですから早立ちとはいかない。整備や風が強く止まったときにはリフトを使い途中まで行きそこから歩くことになる。ロープウエイ山頂駅から右回りか左周りかも重要な選択である。
 

左回りコース

 左回りの場合はシールを着けずにそのままコースに入る。樹林帯の細い道を注意しながら滑り下りる。樹林帯を抜けると視界が開け正面に天狗岳が見えてくる。広い雪原を真っ直ぐに進むと五辻に着く。ここの右側には東屋が半分雪に埋もれて建っている。さらに進むと急な下り坂となり、滑りきってから左手の小道に入る。シラビソが密集した樹林コースを進むと出逢いの辻に着く。直進すると国道に通じるがコースはここを左折する。ここから旧大石峠まで緩い登りが続くのでここでスキーにシールを着ける。一休みした後に10分ほどで視界が開けおとぎり平に出て雪原を真っ直ぐ進むと旧大石峠に着く、ここを右に折れて麦草峠に向かう。

 麦草峠の近くには3軒の小屋があり通年営業している。麦草ヒュッテ、白駒池畔に青苔荘、高見石に高見石小屋がある。小屋に泊まれば白駒池、高見石まで足を延ばす事が出来る。

 麦草峠より雨池に向かう。このコースは林道までは樹林帯で前半は平坦で中間部は緩い登りとなりその後半は下りとなる。林道からは緩い登りとなり雨池峠入口まで同じ状況である。途中雨池への分岐があり、分岐から雨池までは樹林の中を進む。雨池の右手に八柱山がある。

 雨池を横切り林道の方向を定めて進み急な斜面を登れば林道である。緩い登りの林道を進み雨池峠の入口より樹林帯の細い急な道を登る。登りの途中から木が低くなり、吹き抜ける風も強くなる。風に逆らい登り切れば雨池峠で、さらに縞枯山と雨池山の鞍部を進むと縞枯山荘の前に出て右手が坪庭である。ここからロープウエイの駅は直ぐである。

 コース時間
 ロープウエイ山頂駅−(30分)−出逢の辻−(40分)−麦草峠−(1時間)−雨池−(1.5時間)−ロープウエイ山頂駅
 

右回りコース

 スキーにシールを着け雨池峠に向かう。峠まではほぼ平坦で峠より下りとなるのでシールを外し滑り降りる。途中から樹林帯に入り道が細くなり滑走不能となるのでスキーを外し、林道に出たらスキーを着け緩い下り坂を滑走する。林の中を雨池に向かい滑り降り、スキーにシールを着け池を横切り麦草峠に向かう。林道を下り途中から樹林帯に入り、前半は緩い登りで後半は平坦となる。麦草峠から旧大石峠までは緩い登りとなり、登り切ったらスキーのシールを外し出逢いの辻まで滑り降りる。出逢いの辻より沢まで下り、ここでシールを着けて五辻を通り山頂駅へ向かう。

 コース時間
 ロープウエイ山頂駅−(30分)−雨池−(1時間)−麦草峠−(30分)−出逢の辻−(1時間)−ロープウエイ山頂駅
 

八柱山

 八柱山はクロスカントリーのコースから外れていて案内表示はなく、尾根も広いため分かりにくいところである。八柱山入口の登山道標識はあるのでそこから南東方向を定めて登ることになる。この尾根には比較的大きなブナなどが生えていて今までのコースとは違った味わいを感じることが出来る。入口の坂を上りきると平らになり、尾根を北東方向に進む。尾根の東側は急になり木々が密集している。西側はだだっ広く迷いやすいのでなるべく尾根上のルートを取る。一旦少し下ると頂上の密林が見えて来るので右側にある登山道を登り、鉄条網で囲まれたアンテナのある頂上に達する。晴れていれば八千穂方向を望むことが出来る。

 コース時間
 雨池−(60分)−八柱山
 
 

 五辻手前より見た八ヶ岳
麦草峠 
国道299号線 
 八千穂高原自然園より雨池を経て双子池に
 通じる林道、途中落石により通行不能

 

会津駒ヶ岳(福島県南会津郡檜枝岐村)

 沼田街道(国道352号)を檜枝岐に向かい、スキー場を抜けて橋を渡り村に入る手前の下の沢沿いに駒ヶ岳への林道がある。春先だとこの林道は除雪されていない為雪に覆われている。滝沢橋近くにある手洗所の先でスキーにシールを着け林道を歩き始める。林道の終わる左手前に登山道の急な階段がある。スキーを外し階段を上る。ここは尾根が狭く急で木が多いので適当な場所まで登山道沿いにスキーを担ぎ上げる。適当な場所でスキーを着けて歩き始める。尾根はブナなどの落葉樹林に覆われているが、登るに連れて針葉樹と混在してくる。さらに登るとおおしらびそになり1990mの手前でなくなる。ここからは雪原で一旦下りさらに登ると肩の小屋に着く。ここから駒ヶ岳の広大な頂上(2132m)は目の前である。

 コース時間
 滝沢橋−(4時間)−駒ヶ岳山頂
 
 
 

 尾根より見た会津駒ヶ岳
池の平付近から見た燧ヶ岳 

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